物性定数

東京理科大学 教授 大江修造

1.物性定数とは

 物性とは物質に固有の性質であり,物性の中で数値的なものが物性定数である.物性定数は物性常数,物性値,物性データ,物理化学定数,物理定数などとも言われる.物性定数には密度,比熱,粘度,臨界温度,臨界圧力,臨界容積,蒸気圧,蒸発熱,融解熱,熱伝導度,表面張力,拡散係数などがある.この他に,電気磁気物性,光学物性,各種材料の物性などがある.

2.物性定数の調べ方

 物性定数を調べるには便覧を見る.便覧に無いときは,学術雑誌に掲載されている論文を調べる.最近は,インターネット上に物性定数を掲載しているウェブサイトが多い.これらウェブサイトは無料のものも多いが,有料のものもある.物性定数を専門的に利用するエンジニアリング産業などではプロセスシミュレータの中にデータベースとして収録してあるものを利用している.

3.物性定数の計算法

 物性定数を調べた結果,見つからない場合は計算により求める.計算は物理学,化学,物理化学など理論に立脚した方法による.例えば,気体の物性定数は対応状態原理により計算する.しかし,これら,理論的な方法ですべて計算できるわけではない.この場合,経験的な方法による.例えば,臨界温度(K)は融点(K)と沸点(K)の和である.経験的な方法と理論的な方法を組み合わせる方法もある.例えば,原子団寄与法がある.物性定数を計算する方法を統一的に体系化した学問を物性定数推算法あるいは物性推算法と云う.


大江修造著 「物性推算法」

本書「物性推算法」の特色

  1. 化学工学で必要な純物質および混合物の物性の推算法を網羅
  2. 本書は我が国において最も広く読まれている物性推算法の専門書であり、著者は「物性推算法」の名付け親である。類書として米国の"The Properties of Gases and Liquids"がある。しかし、本書に記載の蒸気圧の推算法や気液平衡の推算において最も重要なWilson式の定数の適用範囲や多成分系への応用の信頼性などについての記載はない。
  3. 1068物質の基本データ(融点,沸点,臨界定数,偏心因子)を掲載


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